治りにくいキズを『難治性潰瘍』と言います。 人の身体は、キズができれば治ろうとします。人は死ぬ直前までキズを治そうとするとも言われています。 しかし、通常であれば治る方向に向かうべきキズが治らない。この事には原因があります。例えば、キズの部分に持続的に圧迫が加わっていたり、ばい菌がついていたり。 『難治性潰瘍』の原因は、下記の様に多く存在します。 ・外傷性 常に外力が加わるために治りにくい。 ・感染 ばい菌がついているため治りにくい。 ・糖尿病性 糖尿病が原因で治りにくい。 ・うっ滞性 静脈血液がうっ滞して治りにくい。 ・動脈性 動脈血が足りなくて治りにくい。 ・膠原病性 膠原病が原因で治りにくい。 ・放射線性 放射線照射された皮膚であるため治りにくい。 床ずれ(褥瘡)も『難治性潰瘍』の一種です。床ずれは、骨が突出している部位に持続的な圧迫やズレ(剪断力と言います)が加わってできたキズです。 形成外科では、『難治性潰瘍』がなぜ治りにくいのかを判断し、キズが治ろうとする力を妨げる因子を除去して、治りにくい状況を改善するように治療します。 |